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| ラボ０１１： コーラスの生録音 娘の学園祭のコーラスを毎年録音してCDを作成している。 私の場合、CDを作成するまでの段取りは、 １．録音当日の前夜に機材を点検する。（重要） ２．当日、良い場所を確保するために早めに並ぶ（重要） ３．周囲の目を気にせず堂々と録音をする。 ４．録音したデータをパソコンへ取り込む。 ５．CD作成用にデータを編集する。 ６．テスト用に調整パラメータを変更したデータをいくつか作成し、CDRに書き込みをして、試聴する。 ７．試聴の結果良かったパラメータで再度、全データを調整し、CDRに書き込む。 ８．CDケースのジャケットを作成する。 私が使う機材は マイク：オーディオテクニカ AT9460 録音機：アイワ AM-F7 モニター：ヘッドフォン Zenheiser HD475 マイク・スタンド：私はカメラ用のがっしりしたおおきめの三脚を使用している。 特にMDとマイクの電池点検は重要です。途中でパーは嫌ですからね、必ず予備が必要。私の使っているMDは乾電池を外部電源として使えるのでこれをバックアップにしている。 あと、MDは複数枚もって行く、エラーを起こすメディアがあるので、事前に録音して確かめておく。 録音する場所は、左右の中央で、可能な限り前に確保する。（場所を変えて評価をしてないのでデータはないが(^^;） マイクはできるだけ高く設定するほうが良いけれど、周りから非難がでるので、人の頭ひとつ出すぐらい。最前列の席が確保できればマイクを高くしても迷惑がかからない。 音楽録音なので自動レベル録音はオフにするのを忘れずに、その為、録音のレヴェル設定は重要、ピークで入力が飽和しないように、少し低めにレベルを設定しておくほうが失敗は無い。録音中は常に、レベルメータに注意が必要。オーバーしそうだと判断したら直ぐレベルを下げること。レベルを下げてもあまり気が付かないし、飽和して音が歪むよりはずっと良い。PCで直接録音する方法もあるが、PCが信頼性に欠けるので失敗が出来ないこの場合に使う気が起きないし、場所も取る。ATRACで音質面の不満はあるが、取り回しの良さで私はMDを使っている。 マイクAT9460はワンポイント録音用のステレオマイクである。一つのケースに２つのマイクが組み込まれ手軽にステレオ録音が可能である。周波数特性は、数百Hzから５０Hzまでだら下がりの周波数特性で、一般に、音をクリアにとるために低域は感度を落としているマイクが普通である。だから録音後の編集作業で、このマイク特性の補正処理が必要になる。このマイクはもう生産中止になっていて新型のAT822がでている、低域特性は平坦で、よりHiFiになってる。 さて録音したMDのデータをパソコンに取り込むには以下の構成を使っている。  この方法だと、すべてディジタルに処理ができてノイズ、音の劣化、レベルの調整等、厄介な問題がすべて解決できる。 しかし、何故かデータの脱落が時々起きる。特にOSがWin2000の場合は必ず発生する。インストールしているソフトの問題かもしれないが不明。Win98だと調子が良いが、場合によっては落ちていることがあるので取り込み後のデータチェックは必要である。拙作PuchiEraseSを使えばデータ脱落を簡単に見つけることができる。書き込みは必要ないのでNoライセンスでOKである。 Canopusでは今はMD-PortXPが主力製品で、DAPortはもう生産中止品である。これを発売されて直ぐ購入したので初期製品にありがちの問題かもしれない。インストール等でいろいろ問題に遭遇し不安定であったことは確かである。現在主力のMD-PortXPがどうかは持っていないので不明である。 CDRプレーヤが安くなっているので、MDとCDRプレーヤを光ケーブルで結んでCDRに録音し、CDRからPCでリッピングする方法が良いかもしれない。 さて無事、データが取り込めたらCDアルバム用にデータを加工する。作業内容は １）一曲毎のデータの切り出し ２）左右のチャンネルのバランスをチェックして悪ければ補正 ３）マイク特性補正のイコライジング ４）ピーク値を最大にするようにノーマライズ ５）好みに応じてリバーブ処理 編集加工にはCoolEdit2000を使用している。曲の切り出しは、自動で曲簡を探す機能もあるが、曲簡が綺麗になっていることは殆んどないので、手作業で切り出す。聴きながら先頭と最後を探すのだが、ヘッドホンの利用が便利である。探したら、CueマークをつけてやればCoolEdit2000には切り出す為の便利なバッチ機能が付いている。 左右のバランスはホールの雑音が録音されている部分の平均レヴェルで判定する。マイク特性のイコライジングはいくつかのパターンで処理をしてCDRに焼いて、スピーカから再生させて決める。PCのスピーカは特性がよくないものが多いので、使わない方が良い。ヘッドホンもスピーカ再生と随分印象が変わるので、やはりある程度の性能のシステムで判定するべきであろう。 モニターシステムが音作りの基準になるので、どんなモニターで音を決めるかで音楽アルバムの音は大きく異なってくる.。このことは別の機会に書きたいと思う。 イコライジングパターンがきまったら、全曲同じイコライジングを施す。この場合、CoolEdit2000のバッチ処理が有効である。 ノーマライズはすべての作業が終わった最後にする方がレベル調整が一回で済む。 リバーブ処理はお化粧程度に軽くかければ聴き栄えがする。残響処理はEcho、Delay、Chorus等あるが、リバーブが一番自然に聞こえるので私はこれを使っている。 作業が済んだら、希望の曲順でCDRに焼きこんでアルバムの完成である。CDRの焼き方は説明の必要は無いだろう。 CoolEdit2000を使った具体的な操作方法はHowToのAV編集で別途記述したいと考えている。 CDケースのジャケット作成方法はHowToのCG作成でいつか書きたいと思う。 ラボ０１２：部屋の周波数特性（上）：準備編 オーディオは１に部屋、２にソース、３にハードとはオーディオ評論家故長岡氏の名言です。マーケットのオーディオ評論ではハードの評価ばかりで、一番大事な部屋の音響特性をデータで論じた内容にお目にかかることはあまり無い。当然、ハード販売が主目的なので仕方がないが、少し寂しい。音響特性といえばまず周波数特性が上げられる。一昔前までは部屋の周波数特性を測ることは高価な機器を使わなければできず、オーディオマニアにとって敷居が高かった。しかし、パーソナルコンピュータ（PC)がこれだけ普及した現在、PCとマイク1本あれば簡単に測定できるのである。 簡単に言えばスピーカからホワイトノイズを再生して、これをPCに接続したマイクで拾ってスペアナソフトで解析するのである。 まず必要な機材の紹介
PCは解説する必要はないであろう。多分マイクがパソコンを除けば一番高価な機材であろう。部屋の周波数特性を調べるのだから低域がきちんと拾える音楽録音用が必要。カラオケ用マイクや会議録音に使うマイクは人間の声以外はカットしてクリアに集音するように設計されているので使えない。私のマイクは50Hzまでで、AT822であれば２０Hzから測定できる。Sonｙも製品を提供している。安価なものは低域が１００Ｈｚ程度で、数万円出さないと２０Ｈｚまで捕らえるマイクは無いようだ。参考までに使えそうなマイクをリストにしておく。
Sonyやオーディオテクニカ以外は一般には手に入れにくい。 測定用CDは市販されているかもしれないが、CDRドライブを持っていれば簡単に作成できる。 私は、CoolEdit2000を使って作成した。AV編集の３に操作方法を説明しておく。そして作ったWaveデータファイルをCDRに焼けば測定用CDRの出来上がりとなる。他では、私のお勧めLinkで紹介しているefuさんのHPにはWaveGeneというフリーの波形発生ソフトがあり、これを使うと測定用の色々なWaveファイルを簡単に作れる。 測定用につかうホワイトノイズとは全周波数領域でのエネルギーが均一に入ったノイズである。下にスペクトルを示す。均一というのは理論上で、実際のデータは少し凸凹がある。ホワイトノイズ以外にスイープ、基準周波数とか色々と入れておくと便利である。  さて、スペクトル解析に使うPCで動作するソフト・スペクトラムアナライザだが、私は有料（\1,000)のFFTWaveを使っている。色々なモードでスペクトルを見れるし、印刷機能もある。今回の目的であれば、先ほどのefuさんのフリーのWaveSpectraが十分使える。フリーでスペアナが使えるなんて一昔前までは夢のような話である。efuさんのような方に感謝しなければなるまい。Vectorの音関係のHPを調べれば有料、フリーのソフト・スペクトラムアナライザが多数UPLoadされている。 次回は私の自宅の部屋の測定データを紹介したいと思う。 |
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